夜間飛行
  今宵のあなたの旅のお供は私です。  





■ハッタリ

米長邦雄さんの訃報で唐突に升田幸三さんのエピソードを思い出した。

升田幸三さんがある時対局していて終盤複雑な展開になっていた時、パチッと一手指してから升田さんが「勝負あったな」とか言ったらしい。すると、升田さんほどの人が自信ありげに「勝負あった」と言ったからには、これは万全の詰めの手があるのだろうと思った対局者は、釣られて「負けました」と言い投了してしまった。

ところがそのあと感想戦で見ていた人も盤の回りに集まり検討してみたら、まだまだ勝負は分からなかった!

こういうのは気合いの勝負ですね。

若い頃の羽生善治なども、終盤難しい展開になったような場面でしばしば誰も思いつきもしないような不思議な手を指していた。すると相手はこの場面でこんな手を指すなんて、見たこともない。羽生さんほどの人がこういう手を出してくるというのは、きっと物凄く先を読んで、これで勝てると見て指したのだろうと思い、これはもうかなわないと思って投了してしまったり、あるいは投了しなくても、その先が読めなくなって数手先で自滅というパターンになることがしばしばあった。実際には、更に複雑な展開にすることで定跡のない世界での読み勝負に持ち込もうとしていたわけですが、これも一種のハッタリですね。

世の中、わりとそういう「気合い勝負」ってあるものなんです。

2012年12月19日5:30 Lumi

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