謝肉祭(カーニバル)について

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カーニバルとは

カーニバルは四旬節の肉食絶ちの前に思いっきり羽をのばす行事です。

この期間は昔の習慣ですと仕事場にはみんな出かけても仕事はせずにおしゃべりばかりしています。そして卵のぶっつけあいや動物の虐待に盗みにと、いろいろな悪ふざけをします。いろいろな寸劇や行列が行われる地方もありました。

最近カーニバルで有名なのはリオ・デ・ジャネイロです。このリオのカーニバルは2000年は3月4(土)〜8日(火)に行われます。関連行事は2月中旬から始まります。

リオのカーニバルでは、近くの多数のサンバクラブ(エコラス・デ・サンバ)からダンシングチームが出て、露出度の高い衣装を身にまとった女性たちがにぎやかに、華やかに踊りながら行進をします。このサンバパレードの採点基準は歌・リズム・行進・衣装だそうです。この「カルナバル2000」の期間、リオの全ての機能がストップし、毎年喧嘩などで多数の死者が出ます。リオの人たちはこの4日間のために残りの361日間仕事をするのだ、ともいいます。

※参考ホームページ
http://www.riowithlove.com/carnaval.htm
http://ipanema.com/carnival/home.htm

カーニバルの戯れ

古いヨーロッパの風習では、カーニバルの期間、つぎのような悪ふざけが行われました。

◇動物を虐待する。犬や猫を毛布にくるんで放り投げたり、しっぽに棍棒や瓶などを結びつける。この変形として女の子たちが通りを行く人々に後ろから忍び寄って背中に棒きれや紙切れをくっつけるという悪戯もあった。

◇水鉄砲etc. 通行人に水をひっかける。ひっかけられた者は水鉄砲で応戦する。また卵をぶっつけ合う。卵につめた香水、オレンジ、お菓子など投げるものも多種多様。

◇色々と悪事を働く。みんなでどこかの家に忍び込み、特定の物(たとえば牛乳入りの壺とか耕作器具など)を盗み出す。また道路の通行を妨害する。また、荷馬車を木に吊す。

この期間、男たちが女装し、女たちが男装して色々な行事をやる風習も各地にありました。これは教会が昔から何度禁止令を出してもなくならなかったといいます。彼らはその格好でパレードをしたり、踊ったり、模擬結婚式などの寸劇をやったりしました。

カーニバルの死

カーニバルの際に、日本の人形(ひとがた)の風習に似たわら人形や紙人形が作られる地方があります。この人形は一般に虐待されたり、模擬裁判で死刑を宣告されて銃殺刑や火刑に処されたりします。日本だと諸々の厄災をそこに集めて、...といったものですが、ヨーロッパも似たような考え方があったのでしょうか?

◇ある地方ではペレレスというわら人形が各家庭で作られ、犬や猫の代わりに毛布でつつんで放り投げる。

◇ある地方ではドミンギーリョという大きな人形が作られ、広場に連れていき、牛に追い回させたり、転がしたりする。

◇パラグァスではペイローテと呼ばれる大きな人形が作られ、模擬裁判で死刑を宣告し、銃殺した上で火を付けて燃やす(火刑にする)。地方によっては銃殺したあと医者が解剖する。

◇地方によってはユダとかマホメットと名付けられた人形が処刑される。

◇ランスでは「ミエル・オチン」という巨大人形が痛めつけられる。

◇マドリッド周辺では老女の紙人形を作る。実際には紙では高くつくので大部分を板でつくる。この老女には1週間の7日を表す7本の足が付けられる。四旬節の1週が過ぎる度に足が1本切り落とされ、復活祭の時に首が切り落とされる

地方によっては人形ではなく、人間を使う場合があります。この場合、この男は祭服を着せられ、大きな帽子をかぶらされて、広場へ連れていかれ、みんなから卵をぶっつけられます。そして最後は池の中に放り込まれます。

サマルサインの去勢

一般にシンボリズムにおいて「死」は「去勢」と置換可能です。バスク地方ではフォンションと呼ばれる催しが行われますが、この催しの中の主役の「サマルサイン」は去勢されることになっています。

フォンションに先だってパレードが行われ、ブランリアと呼ばれるダンスが行われます。ブランリアは輪になって踊られますが、サマルサインは輪の中央で踊ります。ブランリアが終わるとフォンション移るのですが、その第一幕は、サマルサインのゴバレット(コップ踊り)です。これはワインをいっぱいついだコップの回りで踊るもので、クライマックスでは、そのワインをこぼさないようにコップの上に立ちます。このワインをこぼさずにというのが、サマルサインの見せ所です。

第二幕では、マレチャラク(蹄鉄工)役の人たち数人でサマルサインを追いかけ回し、彼に蹄鉄をつけます。しかし一度目はうまくいかずに足をひきずって歩くので、再度付け直されます。その後今度はカパドーレス(去勢師)たちがサマルサインを追いかけ回します。何度かのハプニングのあと、サマルサインはつかまり、去勢されます。このとき睾丸に見立てたコルクを2個空中に放り投げられます。去勢されたサマルサインは最初は弱々しいですがやがて元気にはね回りとんぼ返りをしたりして踊ります。

サマルサインは木製の馬の頭を前につけており、サマルサイン自身が馬を表現しているようです。ですから、このフォンション第二部の寸劇というのは、馬をつかまえて蹄鉄をつけ去勢するということを表していると考えられ、春の農作業の準備のひとコマの表現でもあります。しかしこの春という時期に去勢が行われるのは、「死と再生」のイメージにもつながる思いがします。

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