神無月特集(17) 大己貴神と火明命

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この話は播磨国風土記に見られます。

大汝命(おおなむぢのみこと,普通は大己貴命と書かれる。大国主命のこと) の子供の火明命(ほあかりのみこと,*1)は強情で行状も猛々しく、父神も 手を焼いていた。そこでとうとう棄ててしまおうと思い、因達の神山で水を 汲みにやると、そのまま船を出してしまった。すると気づいた火明命は怒っ て風波を起こし、船を壊してしまった。

この時、船が壊れたところを船丘と呼ぶ。
この時、波が来たところを波丘と呼ぶ。
この時、琴が落ちたところを琴神丘と呼ぶ。
この時、箱が落ちたところを箱丘と呼ぶ。
この時、梳匣(くしばこ)が落ちたところを匣丘と呼ぶ。
この時、箕(みの)が落ちたところを箕丘と呼ぶ。
この時、甕(みか)が落ちたところを甕丘と呼ぶ。
この時、稲が落ちたところを稲牟礼丘と呼ぶ。
この時、冑(かぶと)が落ちたところを冑丘と呼ぶ。
この時、沈石(いかり)が落ちたところを沈石丘と呼ぶ。
この時、葛綱(ふじつな)が落ちたところを藤丘と呼ぶ。
この時、鹿が落ちたところを鹿丘と呼ぶ。
この時、犬が落ちたところを犬丘と呼ぶ。
この時、蚕子(ひめこ,*2)が落ちたところを日女道(ひめじ)丘と呼ぶ。

大汝命も帰ってから奥さんの弩都比売(ぬつひめ,*3)に「すっかりやられて しまった」と照れて申されたとのこと。


(*1)古事記では火明命は邇邇芸命の子供で、海幸彦になっています。隼人族 の先祖とされます。
(*2)「ひめこ」とは「かいこ」のこと。日女道とは現在の姫路か? (*3)播磨国における奥様でしょう。大国主命は各地の土地の娘と結婚して その地方を勢力下に収めていったともいわれます。因幡国の八上姫、 超国の沼河姫、筑前宗像の多紀理姫、などは有名です。大国主命の子供 は181柱と言われますので、奥様も多分全国に多数おられたのかも知れ ません。



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