ひとみの日(1.3)

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ひとみの日(1.3)

 1月3日は語呂合わせで「ひとみの日」です。眼鏡やコンタクトレンズの業界で制定した、と良く書かれているのですが、具体的にどこが制定したのか、いつ制定されたのか、さっぱり分かりません。記念日というのはしばしばこういうものがあります。さて「ひとみ(瞳)」という言葉は、厳密には目の瞳孔(pupilla)のことで、その周囲には虹彩(iris)があり、その周りがいわゆる白目になっています。目は虹彩の伸縮で瞳孔のサイズが変わって、入射する光の量を調整するようになっています。人間の瞳孔は丸形ですが、ネコは縦型、羊は横型になっています。縦型の瞳孔は動く物を追いやすく、また夜間に見えやすい目になり、横型の瞳孔は視野が広くなって敵を発見しやすいのだそうです。

 ただ一般に「瞳」という場合、目そのもののことを言う場合も多く、「美しい瞳」などという言葉は、目の形・まつげの生え方・目の中の涙の量、そして視線の使い方などを総合した「美しさ」を言っているように思われます。戦後間もない頃の日本では、アメリカ至上主義的な雰囲気があり、碧眼に憧れる人たちもあったのですが、逆に欧米人の中にはアジア系の黒い瞳に憧れる人もいるようで、人はあまり見られないものに魅力を感じるものなのかも知れません。いわゆる「少女漫画の瞳」は瞳の美しさを誇張したものですが、概して巨大な瞳に幾つか星が光っているという様式になっています。あの星はいったん黒で塗った瞳の上に、日本画用の細い筆でホワイトを入れる、と私は習いました。瞳の描き方でユニークなのは「八方睨み」という描き方で、京都妙心寺にある狩野探幽が描いた「八方睨みの龍」などは有名です。これはどこから見ても自分の方を見ているように見える、というもので、同様の作品には長野県の岩松院の葛飾北斎が描いた「八方睨み鳳凰図」などもあります。私は場所を失念したのですが、八方睨みの達磨の絵も見たことがあります。


(2007-01-03)

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