貯蓄の日(10.17)

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貯蓄の日(10.17)

10月15日から25日まで伊勢の神宮(通称伊勢神宮)では神嘗祭(かんなめさい)が行われています。これはその年の稲の収穫を感謝する式典で、昔は神嘗祭が来るまでは、その年の新米は誰も口にしない風習でした。農耕民族にとってはとても重要な区切りの日であるということから、1952年に日本銀行貯蓄増強中央委員会(現・金融広報中央委員会)が神嘗祭の中で内宮の奉幣が行われる17日を「貯蓄の日」と定め、国民に貯蓄を奨励する運動を行っています。現在多くの国民は労働の対価として金銭をもらうようになっていますので、給料がいわば収穫。収穫したお金は大切に使おうという趣旨です。

金融広報中央委員会のサイト→ http://www.saveinfo.or.jp

貯蓄をなぜしなければならないかというと、将来の収入の変動(特に減少)に備えるということと、高額商品は一度にもらえる給料で一気に決済することができないので、貯めてから買う必要があるという、2つの理由があります。

「宵越しの銭は持たない」という江戸っ子風の生活スタイルもひとつの姿ではありますが、一家の主要な収入の稼ぎ手が大病や怪我をして長期入院などするとその間、自営業者の場合は収入ゼロになりますし、会社員の場合でも健康保険から標準報酬月額の6割相当の給付を受けられるだけですから、家計が物凄く苦しくなる上に、病気や怪我の治療費にたくさんお金がかかり大変なことになります。

一般的な大きな怪我や病気での入院は数ヶ月くらいのことが多いので最低でも1年分、できれば2年分の生活費程度は貯金しておくことが推奨される、と多くの人が言います。

高度経済成長期には凄まじいインフレ状態があり、貯金してもすぐ目減りするから、貯金するより必要ならお金は借りた方がいいという風潮もあったのですが、今や物価も安定し、むしろ、ローンで高額商品を買うと払う金利が馬鹿らしい時代になってきました。例えば常時100万円の貯蓄があれば、100万円以下の商品なら、その貯蓄額の一部を使って買い、ローンを払う感覚でまたお金を貯めて100万円に戻せば、事実上負担する金利というのは100万円が目減りしていた間の預金金利分(せいぜい年利1%程度)で済みますから、普通のローンの金利(多くは15%くらい,安くても5%程度)に比べると、遙かに安い負担で済みます。

現在全く貯蓄のない人がこれから貯蓄を始める場合、毎月例えば5万円とか10万円とかを給料日に即別の銀行の口座に移動し、そこは絶対に手を付けないようにしておいて、そこの口座の残高が30万円とか50万円とかになったら、その3〜4割程度を定期預金などに移すような運用をすると良いでしょう。

また貯蓄をする場合、流動性のバランス、安全性のバランス、運用性のバランスを考えなければなりません。

■流動性のバランス一般に普通預金は金利が低く、定期預金は金利が高いですが、定期は満期にならないと引き出せず、途中解約すると商品によっては元本割れする場合もあります。緊急時に即動かす必要が出ると思われる資金(最低30万円程度)は流動性の高い普通預貯金やMRFなどに入れておく必要があります。

■安全性のバランス1つの金融機関だけに預貯金などの金融資産を置いていると、万一そこが倒産した場合に一時的に引き出せなくなったり、ひどい場合失われることもあります。また例えばある外国の国債が高金利だからといって全ての資産をそこの国債にしていた場合、円高が進むと資産が減りますし、あまり信用できない国に置いておいた場合はデフォルト宣言で全ての資産が失われる危険もあります。このような事情から金融資産は分散させて持つのが基本です。(1)金融機関の分散 複数の金融機関に分けて持つ(2)国の分散    日米欧に分散したり、香港などのオフショアを利用(3)形態の分散   預貯金,株式,債権,金(gold),不動産などに分ける実際の分け方はその人の好みによります。また100万円以下程度の場合は無理に株や債権を買わなくても、複数の銀行に分けておくだけで充分だと思います。

■運用性のバランス預貯金のほとんどは元本が保証され予め定められた利子が付きますが、それは大変小さい金額です。また世の中がインフレに進んだ場合は、名目的には変わらなくても実質的には目減りする場合もあります。インフレに強いのは株式ですが、株式はその株を発行していた会社が倒産すると無価値になってしまいますし、またバブル崩壊の時のように全ての株価が一斉に暴落する場合もあります。その人の年齢にもよりますが、だいたい30代くらいの人であれば7割程度を預貯金やローリスクの投信で運用し、残りの3割程度を株やハイリターンの投信で運用するのが良いと言われています。

なお現在預貯金の商品では、ネット専業銀行や、一般の銀行のネット支店などが高金利ということで人気を呼んでいます。これらの銀行・支店は全てをネット上で処理することから不動産や設備の費用、人件費が節約でき、高い金利を付けることができるのです。

現在定期預金ではイーバンクが3年もので0.5%, 100万円一口7年ものが1.05%という高金利を付けて人気を呼んでいます。普通預金ではスルガ銀行のSE支店が普通預金0.201%という超高金利を付けています。現在多くの銀行の5年ものの定期預金が0.1%ですので、その倍の金利が普通預金で付くということで、これもまた人気を集めています。

なおもう10月分は締め切られましたが、個人向け国債も人気を呼んでいます。これは1万円単位で、証券会社の窓口で購入でき(銀行でも買えるが保管手数料が必要なので、無料で預かってくれる証券会社の方がお得。なお証書が発行されないので普通の国債のように手元保管することはできない)変動金利ですが、10月に発行(9月募集)された分の金利は0.74%です。ただし途中解約する場合、1年前に遡って受け取っていた利子を返さなければならないので、3年程度以内に解約するつもりのある人にはお勧めできません。次回の募集は恐らく12月です。


(2004-10-16)

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