■七日正月
1月7日は七日正月といいます。現代では七草粥を食べる日として認識されていますが、過去には「人日」と呼ばれ宮中で白馬節会(あおうまのせちえ)が行われました。また「七日正月」という概念の成立に伴い前日は「六日年越し」と呼ばれる前夜祭的な行事がおこなわれる風習もありました。
■小正月
1月1日は陰暦でいうと朔なのですが、これに対して望にあたる15日前後に様々な行事をする風習もあり、これはやがて1日の「大正月」と15日の「小正月」という形で整理されてきました。小正月は女正月・望正月・若正月などとも呼ばれます。また15日の小正月の前日14日は「十四日年越し」として前夜祭的な行事が行われる場合もあります。昔は15日には宮中で「踏歌節会(とうかのせちえ)」が行われました。
現代では神社などで左義長をして注連飾りなどを燃やす日として親しまれています。左義長は14日に行われるのが基本ですが、地域によっては休日などにずらして行う場合もあるようです。また小正月には嫁叩き・婿投げなどといった通過儀礼が行われる地方もあり、「成人の日」が1月15日に設定されたのも、小正月のそういった通過儀礼を意識してのことであったとする説もあります。
■二十日正月
1月20日は二十日正月といい、これは小正月の七日正月に相当するものです。奴正月・頭正月・麦正月・団子正月などの呼称もあります。この日で正月の行事は終了とする地域もあります。また農作業の仕事始めとなっていた地域もあるようです。
■仏正月
正月に初めて仏を祭ったりお墓参りをする日として「仏正月」が設定されている地域があります。日取りは地域により異なりますが、1月16日になっているところが多いようです。「仏の口明け」「先祖正月」などとも呼ばれます。前日は「仏の年越し」になります。
■晦日正月
1月の末日のことで現代では1月31日になります。この日で完全に正月の行事は終了のはずで、挨拶回りなどをする風習の所もありますが、現代ではこのあとに節分・立春が控えているので、そこまではお正月的な行事が続くような感覚があります。