Back To 1970

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(1)電卓やデジタル時計の普及 電卓の話はまた後でまとめて書きますが、1970年代はIC技術をベースに 電卓やデジタル時計などが普及した時代でした。

私が最初に電卓を買ったのは1972年だったと思いますが、当時四則しかで きない8桁の電卓が3万円しました。この電卓はその後5年ほど、キーが 効かなくなるくらいまで使い倒しています。買った当時、さぞ中には凄い 機械が入っているのだろうと思って仕様書をみると、「LSI 1チップ」 と書いてありました。これが私が「LSI」という言葉を見た最初でした。

思えば1973年という年が電卓の価格革命が起きた年だったように思います。
このころ急速に電卓の値段は下がりはじめ、あっという間に1万円を切る 機種が登場、1974〜1975年頃には3000円くらいで買えるようになってしま いしまた。それはむろんLSIという技術のおかけであったわけです。
この電卓の低価格化に続いて起きたのがデジタル腕時計ブームでした。当 時大人気であった「花の中*トリオ/花の高*トリオ」の一人、山口百恵 を起用したカシオのCMが当たり、それまではやはり高級品であった腕時 計が、デジタルの技術により、気軽に買える商品に変化しました。

このカシオのデジタル腕時計が登場する以前は、腕時計というのは、入学 の記念にじいさん・ばあさんが小遣いをはたいて孫に買ってあげるような 品物でした。

当初「アナログ時計は見て直観的に時刻が分かるがデジタル時計は分かり にくい。たとえば15:45という文字を見て、16時近くだということは瞬間 的には認識できない」などといった意見もありましたが、結果的にはこう いうのは単なる慣れの問題であったようです。

20年以上たった今、電卓も腕時計も安いものは100円ショップにも並んで います。

(2)コンピュータ占いの登場 私が最初に「コンピュータ占い」なるものを見たのも1972年頃だったよう に思います。デパートの屋上に機械が置いてあって、「あなたの将来の 結婚相手の顔を予測します」などとされていました。

あれも今思えば、LSIに簡単なプログラムを仕込み、モデルさんの顔を何 十種類かたぶんフィルムに記録しておいて、それを投影してみせたのでは ないかと思います。

当時はまだコンピュータは神話の世界の中にありましたので、コンピュー タによる占いというのは、かなりみんなの信頼度が高かったようです。
当時のいろいろなアンケートなどを見ますと、「コンピュータ占い」とい うのが「信頼する占い」の上位にいつも入っていました。

その後高校時代に私が学校に置いてあった高級電卓上で組んだ数百本のプ ログラムの中にも占い関連のソフトはいくつかありました。方式としては 生年月日から計算するもの、乱数を使うもの、などがありましたが、当時 のマシンのメモリーはひじょうに小さいので、長い占断の文章を出すこと は不可能。一般に結果は数字で出していました。

(3)日本語処理の発達 私がコンピュータの勉強をし始めた頃は、コンピュータは全てアルファベ ットだけの世界でした。NHKのコンピュータ講座で紹介された百人一首を 取るプログラムも、百人一首が全てローマ字で書かれていました。

1970年前後だったと思うのですが、確か小学館だったから、初めてコンピ ュータで編集したという国語辞典が出ました。

それまで手作業でやっていた編集作業をコンピュータでやったことにより 従来は10年くらいかかっていた作業が3年くらいで出来た、といったような ことが前書きに書いてありました。しかしこのプロジェクトは出力の段階 で難題にぶつかりました。

漢字プリンタが買えなかったのです。当時漢字が印字できるプリンターは 数億円し、このプロジェクトの予算ではとても買えなかったとのこと。小 学館(だったと思うのだが)ほどの大手出版社がです。

結局、このプロジェクトでは写植機にデータを渡すシステムを作り、編集 結果は全て写植機で出力することになります。

1973年頃には、朝日新聞社(と思うが)で、原稿を全てコンピュータに入れ て製版を行うシステムを稼動させます。それまでは〆切間際に大きなニュ ースが飛び込んで来たような場合、たいへんな騒ぎだったのですが、この システムのおかげでかなり短時間で対応できるようになります。今では当 たり前となったCTSの始まりでした。

1974年に高校でカタカナが印字できる高級電卓を見た時、私はものすごく 感動しました。そして1983年に大学院をやめてから入った会社で、わずか 200〜300万円ほどのパソコンで漢字が表示されるのを見た時はまさに信じ がたい思いでした。

ワープロ技術の発展については、また改めて。


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