日本の森林面積は1996年現在24.6万平方キロ。全国土面積の約65%、そしてその約58%が民有林です。
戦後の日本の木材開発事情を大まかに見てみると、戦後まもない頃はとにかく材木が足りないということで聖地のように扱われていた処女林からの切り出しが奨励され、成長の早い外来種の杉が植えられました。その傾向は昭和40年代まで続きますが、オイルショックによる社会思想の大転換を経て、逆に森林保護と木材・紙の節約が叫ばれるようになりました。そして昭和60年代頃になると、その戦後間もない頃に植えた成長の早い杉がその強い繁殖力を反映して大量のスギ花粉を出し、全国に大量の花粉症患者を生み出すことになりました。
現在では古新聞・古雑誌の回収が定着し、再生紙を利用したトイレットペーパーやコピー用紙などが普及してきています。しかしここ数年回収分が再生紙市場の規模をはるかに越える集まり方をし、古紙の相場が暴落して、古紙回収業を廃業する人たちが相次ぎ、結果的に古紙の回収をしてもらえない問題が発生しています。流通構造の早急な見直しが必要でしょう。
木材の種類
針葉樹 | 杉,檜(ひのき),ヒバ(アスナロ),松(赤松,唐松,蝦夷松,椴松),栂(つが) |
広葉樹 | ブナ,楢(なら),欅(けやき),樫(かし),桂(かつら),楓(かえで),楠(くす) |
南洋材 | ラワン,チーク,黒檀,紫檀,アピトン,マホガニー |
このほか、竹やケナフなどが紙や炭の材料として注目されています。