ネット上の女性

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■ネット上の女性
仮想の文字空間

1990年代にパソコン通信、ついでインターネットが発達すると、「文字によるコミュニケーション」という新しい世界が出現した。

すると、この世界では相手の顔も声も分からないため、普段は完全に男性として生活しているにも関わらず、ネットの上で完全に女性として活動する「ネット上の女性」(net girl)が多く誕生することになった。

新しい性規準

彼らを一部の人たちは「ネットおかま」と呼ぶが、むしろ「ネット上の女性」と呼んでよいであろう。従来言われていた、遺伝子の性、性腺による性、性器の外見による性、ボディーラインによる性、心理的性、社会的性、のほかに新たに「ネット上の性」という性の規準が誕生したといっていい。

彼女らは心理的に女性志向があるという訳では必ずしもないものと思われる。本当に心理的には女性であったにも関わらずそれを抑圧していた人が、ネット上で本来の性を取り戻してのびのびと活動しているケースもあると思われるが、性転換志向も女装趣味も無いにも関わらず、ネットの上だけで仮想の性(virtual gender)を楽しんでいる人たちも多いと言われる。

その中には実は男性ということが言葉遣いなどから見え見えの人もあれば、本人が性別を特に名乗っていないにも関わらず、勝手にみんなから女性と思われてしまい、そう思われてしまうと、本人もそれに合わせた行動を取っている、などというケースもありそうである。

そういう人の場合、本当の女性から悩み事などを持ちかけられ、それにまさに完全に女性的な反応をしていっしょに考えてあげたり、などといったところまで行っているケースもあるという。こういうのはオフなどに出席しない限り、永遠にバレない。

アメリカでは過激化

日本より一足早くネットが普及したアメリカでも、ネット上の女性は数多くいた。

アメリカは過激な国なのでオンライン・セックスなどができるサービスなどもあったりする。ネット上で女性を通している人の場合、誘われて断りきれずに付いていって、相手の男性に対して完全に女性的な反応をしてしまうことも。そして本人が心の中に抱いているモデルが少々古い場合、相手の男性には、今時珍しい古風でしとやかな女性、などと思われてしまうケースもあるという。

会いに行って激怒

相手が本当の女性と思いこみ、真剣に結婚を考え、相手にやや強引に会いに行ってしまう男性もあるらしい。

ある男性の場合、お互いに熱烈に愛していると思いこみ、本人に事前に言わずに会いに行ったところが、部屋に男の声がする、というので「二股掛けていたのか」と怒り、玄関の付近のものを壊したりして、器物損壊で逮捕されたという事件もあった。(日本の出来事である)

ネットの上だけで女性になっている人は、この手の問題は気を付けて対処する必要があるであろう。

ゲーム空間上の性転換

ネットコミュニケーションにおいては、だいたい社会生活上の性別と同じ性で行動している人が多いが、ゲームの中では現実の性と逆の性で登録している人も多い。

現実世界で男であってもゲーム内の女性キャラを自分の娘のように育て、ある意味自分の「理想の女性」を作りあげていく人もあれば、現実社会では女であっても、男らしい行動をするキャラを自分で作り育てて、自分が女であるが故にできなかったような言動をさせたり、また自分の理想のパートナー育成を試みたりして、そこにある種の充足感を覚える人もいる。

逆性キャラクタを使う人にはそのように自分の理想のパートナーを仮想世界の中で育てていこうとするタイプと、自分の内面にある実は逆の性で生きたいという気持ちを、少しでも満足させるために自分の分身を反対の性で作り、そこに自分を投影するタイプとがいるものと思われる。



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