投資の基本的な用語

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(この記事は2004年に書かれたものです)
色々話を始める前にとっても基本的な用語を少しまとめておきましょう。

株式(stock)

株式会社(company limited,corporation)が一般から資金を集めるために発行 する物で、これを所有する人を株主(shareholder)といいます。株主は会社の 所有者(owner)であり、経営者は会社があげた利益を株主に支払う義務があり ます。これが配当(Dividend)です。高い配当を出せる株式は人気が高まるの で高く取引されます。また株式会社は年に1度株主を集めて株主総会を開き 決算報告とその承認、経営陣(取締役)の選任などをおこないます。

株式は昔は「額面」というものがありましたが現在は廃止されています。 また上場会社の株式は数年以内に全て電子化されることになっており、証書は 無くなります。株式を現在証書の形で所有している人は期日までに証券会社の 口座に預けないと、株主としての権利を失う場合もあります。

単元株数

株式は一般に1株単位で取引できるものではなく、100株とか1000株といった 単位でまとめて取引されることになっています。たとえば価格が300円の株の 単元株数が1000株である場合は、取引は1000株300,000円単位で取引される ことになり、100株30,000円などという買い方はできません。また最低でも 単元株数だけの株式を所有していないと、配当を受けたり株主総会に出席 したりする権利はありません。

以前からの習慣で1000株を単元株数にしている会社が多いのですが、それで は売買の単位が大きくなり、個人株主には買いにくいので、最近単元株数を 下げて100株とか50株などにする所が増えています。

なお単元株数未満の株を実質的に買う方法として「ミニ株」というシステム を提供している証券会社があります。また1株自体の価格が高い株を少しずつ お金を積み立てて買うサービスとして「るいとう」というサービスを提供 している証券会社もあります。手数料などで最終的に割高になる場合もあり ますが、資金力の無い人には魅力的なサービスです。

株主優待

外国では少ないそうなのですが、日本ではひじょうに良く普及している制度 です。これは株主に配当とは別に、その会社の商品や割引券などを配布して 会社の活動に対する理解を株主に深めてもらおうという趣旨のものです。

レストランや遊園地などでは割引券、食品会社などでは商品詰め合わせなど といったものが多いですが、ユニークな商品を提供している所もあり、これ は特に投資規模・数百万円以下の少額投資家にとっては最も楽しみなもので 特に遊園地やデパート・航空会社などでは、株主優待目当てで株を所有する 人も結構多いようです。一般消費者が使わないようなものを生産している 会社の場合は株主優待は無いのが普通ですが、その会社の地元の名産品など を提供するような所もあります。

また株取引を始めたばかりで、何を買って良いか分からない人も、株主優待 のある所を決算の時期ごとに買っていくというのも、ひとつのやり方です。 ただし決算日直前に買うと大損します。この問題は後ほど詳しく説明します。

証券取引所(Securities exchange)

株式やその他一部の証券類を売買する所で、日本国内には東京、大阪、名古屋、 札幌、福岡の5ヶ所にあります。どんな株式でも売買できる訳ではなく各々の 取引所で認可された数千個の株式だけが日々売買されており、これらの取引所 で売買できるようになることを上場(Listing)といいます。

東京・大阪・名古屋の取引所は一部と二部に分かれており、特に東証一部に 上場できるのは日本国内でも一流の企業に限られます。新興企業などの中には 株に人気があるものの、社内体制の未整備などで、これらの取引所に正規に 上場できないものもあり、それらの企業のために東京のマザーズ、大阪のヘラ クレス、名古屋のセントレックス、札幌のアンビシャス、福岡のQ-boardと いった市場が設けられています。

また上場されていない株式の中にも、証券会社の仲介により一般の人が売買で きるようになっているものがあり、このような株式は店頭(Over the counter) で公開されているいいます。この手の株の中には、普通の市場と同様に オークション方式で価格が決まるものと、証券会社が価格を決定するもの (マーケットメイク)とがあります。後者は株式の流通量が少なくオークション が成立しにくいものに適用されています。

公社債(Public and corporare bond)

英訳が全てを語っていますが、公共の機関や大企業などが発行する債券です。 公共の機関が発行するものが公共債(public bond)で、国債や地方債などがあり ます。会社が発行するのが社債(corporate bond)です。株式も社債も企業が資金 を調達するために発行するものですが、その違いは、社債は価格が決まって いていつかは返済されるものであるのに対して、株式は価格が決まっておらず、 永久に返済されないものであるということです。債権として購入し将来株式に 転換する権利が設定されているものをCB(転換社債型新株予約権付社債)といい ます。CBのことを以前は単純に転換社債(convertible bond)と言っていました が法律が変わったため、随分ややこしい言い方になってしまいました。

投資信託(Fund)

略して投信といいます。投資家から集めた資金を資金運用の専門家(Fund Manager) が運用して、利益を出していくものです。これ自体が株式会社と似ていますが 実際に株式会社を設立して運用される投資信託も存在します。しかし一般の 株式会社がさまざまな業務をして利益を出そうとするのに対して、投資信託は 様々な株式・公社債、またコールと呼ばれる短期貸付金など様々な金融商品を 利用してそのような商品の運用により利益を出していこうとします。

この場合、多少の危険(risk)を冒しても利益をたくさん出そうと運用するもの をアクティブ(active)といい、危険をできるだけおかさず、むしろ資産の目減り を防ぐような運用をするものをパッシブ(passive)といいます。アクティブな 投資信託は株式、特に急成長する会社や地域に投資しますが、パッシブな投資 信託は価格が安定した株式や債券などに投資する傾向が強いです。但しどういう 方面に投資するかは、Fund Managerの考え方により臨機応変に対応されます。

投資信託の中で最も身近なものは給料天引きで利用できる「財形貯蓄」でしょう。

証券会社・信託会社・運用会社

投資信託は一般に証券会社や銀行の窓口で購入しますが、購入した投資信託は 信託会社に保管され、運用会社が運用を行います。このような分散した体制を とること自体が一種のリスク分散になっています。

証券会社が倒産しても単なる窓口なので影響はありません。 信託会社が倒産しても単なる倉庫のようなものなので問題ありません。 運用会社が倒産しても財産自体は信託会社に置かれていますから問題ありません。

なお証券会社が万一顧客の財産を不正に流用していたような場合にそなえて 投資者保護基金があり、最大1000万円まで不正による損害が保証されます。 銀行で投資信託を購入した場合は、この基金の保護対象にはなりません。

特定口座

銀行でいえば総合口座のようなサービスが証券会社の特定口座であるとも いえるでしょう。今後色々な機能が付加されるかも知れませんが、現状では 株取引に伴って生じた税金を計算して顧客に知らせてくれるサービスを 行っています。特に税金の源泉徴収を選択すれば、税金は自動的に差し引い て証券会社が代理で納付してくれます。総合口座が1人1つしか作れない ように、特定口座も1人1つしか作れないことになっています。

MRF(Money Reserve Fund)

次項に述べるような信用取引の契約をしていない顧客の買付資金のプール用 の口座の金額は一般にMRFというローリスクの投資信託で運用されています。 MRFは即日手数料無しで1円単位で解約できるのが特長で、リスクが出ないよう に様々な制約が定められています。多くの場合は銀行の普通預金よりは高い 利益配分が出る程度の成績を上げています。

MRFと似たものでMMF(Money Management Fund)というものもありますが、 運用益がMRFより高くなりやすい代わりに流動性が低く、株式の買付代金と してそのままは利用することができません。MMFは一時的に中国ファンド (中期国債ファンド)を以前利用していた顧客の資金の受け皿になったことも ありますが、数年前に元本割れを起こして以来人気は低迷しているようです。

信用取引(Margin Trading)

顧客の信用により証券の売買をおこなうもので、これを行うには証券会社と 別途契約をする必要があります。株式の「現物」を扱う取引に比べて危険度 が高いので、多くの証券会社は電話面接をして充分な知識と取引経験がある か、また大きな損失が出た時に補充できるだけの資産があるかを審査した上 で口座を開設します。基本的に保有資産は最低300万円程度は必要です。

信用買い株式を買いたいが資金が足りない時に証券会社から資金を借りて 株式を買うものです。期日までにその資金を払うか、あるいは 買った株券を売却する必要があります。

信用売り株式を売りたいが株券を持っていない時に証券会社から株を 借りて売るものです。いわゆる「空売り」というもので、 (普通は)期日までに売った株券は買い戻す必要があります。

信用買いは相場が上がりそうと思った時に実行します。 信用売りは相場が下がりそうと思った時に実行します。 ただし思惑通りに相場が動いてくれるとは限りません。

先物取引(Future Transaction)

あらかじめ定めた受渡日に商品の売買を指定の価格で行うことを約束して 取引するものをいいます。相場の変動の危険を回避する(リスクヘッジ) ために行う場合と、投機的に行われる場合があります。

先物取引は一見信用取引と似ているように思えるかも知れませんが、全く 異質のものです。先物取引の話はこのシリーズで解説する範囲を越えて います。また、先物取引で財産を無くした人は数知れないでしょう。

(2004-10-24)

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