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寺尾(1963-)

1980年代後半からごく最近まで土俵を湧かせてくれた人気力士・寺尾常史(本名福薗好文、現・錣山親方-しころやま-)は1963年2月2日に東京都墨田区で生まれました。

お父さんは先代の井筒親方(元関脇鶴ヶ嶺)で、その子供が長男の鶴嶺山、次男の逆鉾、三男の寺尾と三人とも関取になりました。特に逆鉾と寺尾は幕内で長く活躍し、逆鉾が井筒部屋を継ぎ、寺尾が先月27日に錣山部屋を興しました。

寺尾は大型力士が多くなった近年の幕内の土俵で小兵ながらもスピードと技のある相撲で人気を博し、金星7個、三賞の受賞が3回、そしてまた大変長持ちした力士で、関取在位日数が歴代1位の110場所、幕内在位日数も歴代2位の93場所(1位は高見山の97場所)、通算出場も歴代2位の1795回(1位は大潮の1891回)という、ひじょうに凄い記録を持っています。最高位は関脇です。

お父さんが関脇ということで周囲は当然相撲をするものと期待していたのでしょうが本人は中学まではバレーボールをしていました。高校に入ってから相撲部に入り、地区大会で活躍するようになって、そこから父親の井筒部屋に入門。「寺尾」の名前はこの入門の頃に亡くなった、お母さんの旧姓にちなむものです。

初土俵は1979年名古屋場所。十両昇進が1984年の名古屋場所、新入幕が1985年の春場所、そして一昨年の秋場所で引退しました。

金星7個の内の3個が大乃国で、これだけやられると大乃国も寺尾戦の時にはいかにも嫌だなという感じの顔をしていたのが印象的です。大型力士ということでは、小錦などとも何度も名勝負を繰り広げてくれましたが、ファンとしてもひじょうに惜しまれたのが1997年の九州場所、この場所で小錦は引退したのですが、千秋楽の取り組みは小錦vs寺尾になる予定でした。小錦はこの最後の相撲を見せようとハワイから家族まで呼んでいたのですが「引退を決めている力士が土俵に上がるのはけしからん」とおかしなイチャモンが付けられ小錦は14日目で引退。15日目の取り組みは行われませんでした。

ところが翌年の小錦の断髪式の時、突然まわしを付けた寺尾と小錦が登場して場内が騒然とします。この誰もが惜しんだ、行われなかった最後の取組をその場で実現したのでした。寺尾の暖かさを感じさせたエピソードでもありました。

寺尾も引退してから1年半。そろそろ充電も終わったところだと思います。これから新しい錣山部屋を作って、ぜひとも現役時代のようなスピード型の力士なども育てて欲しいなと、ファンとしては期待するところです。


(2004-02-02)

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