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梅原猛(1925-)

 3月20日は梅原猛の誕生日(1925)です。

梅原猛といえば哲学者というよりも現在では古代研究家といった方が通りが よいでしょう。彼がなぜこのようなことに関わるようになったかについては、 彼の最初の古代研究の経過が記された本「塔」(集英社文庫)を読むと書いて あります。

「なにか生み出さなければならないもの」があることを感じて大学を辞めた 梅原氏はたまたま公演で訪れた熊本で、誘われて装飾古墳の見学をします。 その美しさと不思議に魅せられた梅原氏は京都に戻ると古墳について、とり つかれたように調べ始め、結果的に古事記・日本書紀を読むことになります。 そしてその中の出雲神話に関する疑問を考えている内に、古代に関する色々 な仮説が生まれてきたのです。

梅原氏が探求したテーマは幾つかあります。

聖徳太子の問題−「隠された十字架」(新潮文庫) 柿本人麻呂の問題−「水底の歌」(新潮文庫) 藤原不比等の問題−「神々の流竄」(集英社文庫)

なかでも「聖徳太子の霊がのりうつって自分にこれを書かせたのではないか」 という『隠された十字架』は衝撃的でした。

法隆寺の七不思議にはじまって、長年布に固く縛られてフェノロサの強引な 要求により明治時代に初めてその姿を現した救世観音。夢殿の不審な構造。 五重塔内部四面の釈迦塑像。聖徳太子の三経義疏。それらの不気味な符合は やがて一つの結論を導き出します。これを読んだ後で十七条憲法の冒頭の句 『和を以て貴しとなし』を考えると、何か悲しい想いさえこみあげてきます。


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