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ホッブス(1588-1679)

「リヴァイアサン」の著作で知られる哲学者トーマス・ホッブス(Thomas Hobbes)は1588年4月5日、イギリス南西部グロスターシャー近郊で生まれました。

お父さんは地区の牧師でしたが家族を捨てて夜逃げしてしまい、彼は叔父に育てられることになります。小さい頃から特に古典に関心を持ち14歳頃にはギリシャの古典悲劇などを翻訳しています。オクスフォードのマグダレン校に学び、20歳の時にキャベンディッシュ家の家庭教師になります。彼はこの仕事を通して、あちこちに旅行したり色々な人に紹介される機会を得、彼の思想は醸造されていくことになります。

哲学者としてのスタートは非常に遅い時期でした。40歳を過ぎた頃たまたま図書館でユークリッドの「幾何原論」を読みます。そこで初めて見た、いくつかの公理から演繹により多数の命題を証明していくさまは、彼の脳細胞を激しく刺激しました。彼は完全に数学にのめりこみ、やがては国王に数学を教授するほどになりました。

彼はその後しばしば自主的にあちこちに旅をするようになり、大陸にも何度も渡り、フランスでデカルトなどにも会っています。この時期から1679年12月4日に91歳で亡くなるまで、彼はきわめて活発な活動をおこないました。

「リヴァイアサン(Leviathan)」は1651年に刊行されたものです。この名前は旧約聖書に出てくる怪物の名前(レビアタンなどとも)ですが、国家の絶対性を強力な怪物に例えたものとされています。

彼の考えでは人間は社会というものを作らない状態では、個々は弱く孤独で本能的であり貧しい存在である。そしてそういう人間同士が出会えば自らが生き延びるために永遠に終わらない闘争をすることになるとして、それを解決するために発明した人工生物が「国家」なのだとします。

従って人々はその国家が最低限の幸福を人々に与えてくれている限り、それにはむかうことは許されるべきではないとしました。彼の理論はしばしば、絶対王政を擁護したといわれるのですが、彼の理論は裏返せば、きちんとした政治ができない執政者は退けられるべきとも読めます。


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