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ヤマトタケルの1000円札(1945)

昭和20年8月17日。終戦からわずか2日後のこの日、日本銀行から新しいお札が発行されました。日本武尊(やまとたけるのみこと)の絵柄の千円札。日本貨幣史上はじめて発行された千円札ですが、当時の貨幣価値から換算すると現在の50万円くらいに相当する、超高額紙幣でした。

この紙幣はインフレになった時のために昭和16年から製造されていたものですが、戦時中はずっと日本銀行の金庫の中に眠っており、戦争が終わってこの日やっと日の目を見たものです。

しかし終戦後日本は半年で物価が2倍になる急激なインフレに見舞われます。そこで政府はそれを抑えるため、この千円札を出した半年後の昭和21年2月25日強引な「新円切替」を実施します。これはその時点で流通している5円札以上の全ての紙幣を無効にしてしまう、というものでした。そのため5円札以上の所有者は11日間の移行期間の内にそれを全て銀行にいったん預金して新円で払い戻してもらわなければならなくなりましたが、この払い出しも一人100円までと制限を付けました。

日本武尊の千円札は高額な上に発行後半年しかたっていなくて殆ど出回っていませんでしたが、それがこの新円切り替えにより当然ほぼ全部回収されてしまいます。従ってこの紙幣は現在ではまず持っている人のいない「幻の紙幣」となりました。当時その紙幣を持ったまま外国へ行っていて交換できなかったような人たちの手にわずかに残った程度でしょうか。その実物は日本銀行の貨幣博物館に展示されています。

この新円切り替えで生まれた新しいお札は1円が二宮尊徳、5円は彩紋、10円が国会議事堂、百円が聖徳太子でした。この年の国家公務員の初任給が540円だそうです。以下に戦後発行された50円以上のお札をリストアップしておきましょう。これは全て現在でも使用できるお金です。また新円切り替えの時1円札は強制貯金の対象になりませんでしたので、当時使われていた大黒様の絵柄の1円札は現在でもまだ有効なのだそうです。これは明治18年発行のもので、通貨として使用すれば当然1円にしかなりませんが、骨董品としては10万円以上の値打ちがあります。

     50円   百円   五百円  千円   五千円   1万円昭和21年      聖徳太子昭和25年                聖徳太子昭和26年 高橋是清      岩倉具視昭和28年      板垣退助昭和30年 (ニッケル貨)昭和32年      (銀貨)            聖徳太子昭和33年                           聖徳太子昭和38年                伊藤博文昭和42年 (白銅貨) (白銅貨)昭和57年           (白銅貨)昭和59年                夏目漱石 新渡戸稲造 福沢諭吉

なお記念硬貨としては東京オリンピック記念の千円銀貨、昭和天皇在位60年記念の10万円金貨などもあります。これらも当然通貨として使用できます。東京オリンピック記念銀貨は骨董価値は1万円くらいだそうです。


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