心への旅(7)元型:ペルソナ

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影の次にアニマ・アニムスを説明しようかと思ったのですが、やはり先にペルソ
ナを片付けておいた方がすっきりするようです。

ペルソナとは「仮面」という意味で、文字通り、その人が社会に向けている面を
表わしています。

例えば、警察官は少なくとも仕事中は「警察官らしく」ふるまっています。営業
マンもお客さんの前では「営業マンらしく」ふるまいます。学者さんは「学者ら
しい」雰囲気を漂わせていますし、神父さんは教会で「神父らしく」ふるまいます。

また一般には男性は「男らしい」行動をとり、女性は「女らしい」行動をとるこ
とを社会は期待し、要請し、多くの人は実際にそうしています。

このようにその人の社会生活における役割を、それらしく演出しているのがペル
ソナの働きです。

ペルソナは夢の中では名刺とか、制服とか、で表現されます。名刺が大きすぎて
カバンに入らない夢、などというのはペルソナが大きくなりすぎて困っている状
態を表わすと考えられますし、場違いの洋服を着て行く夢などというのは、自分
のペルソナが自分にとって不適切であるという認識を表わしていると思われます。

ペルソナは人間社会の秩序の維持を司っていると考えられます。各人が自分のペ
ルソナを捨てて、勝手な行動をしだしたら社会はメチャクチャになってしまいま
す。強盗が入ったとき警察を呼んだら110番の担当者が「私は警察官としての
ペルソナは捨てるんだ!」などと叫んで必要な連絡をしてくれなかったりしたら、
ほんと大変です。

そういう社会構造に挑戦する人たちというのが常にいるわけですが、そういう人
たちもしばしば「改革者のペルソナ」や「反体制派のペルソナ」を被っています。
1960年代に世界的に現れたヒッピーなども、みんな似たような服装をしていまし
た。彼らは知らず知らずに「ヒッピーのペルソナ」をかぶっていたのです。

ペルソナというのはかなり根深い存在と言えるでしょう。

しかしペルソナが硬直化してしまうと、その人の人間性や生きる意義のようなも
のが失われてしまいます。次回はその補償作用をするものについて考察します。
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