青面金剛

青面金剛は庚申様・道祖神と一体となって信仰されている神です。

この信仰には神道・民俗・道教・仏教・陰陽五行思想・などがゴッチャにな
っています。

道祖神というのは村外れにあって、村に外界から邪悪なものが侵入してくる
のを防ぐ役目をしている神様です。ただし最近は町が発展しすぎて町の真ん
中に道祖神が取り込まれてしまっている例もよく見かけます。

さて、道祖神は夫婦の神だという説があります。それは仲の良い夫婦の神な
ので、そこに誰かが入ってこようとすると、「邪魔するな」というわけで、
外に放り出されてしまうからだといいます。

その夫婦が誰なのかについては幾つかの説があるのですが、有力な説のひとつ
が、天宇受売神(あめのうずめのかみ)と猿田彦神(さるたひこのかみ)だと
いうものです。

天宇受売神は、天照大神(あまてらすおおみかみ)が天岩戸(あまのいわと)
に籠もってしまったとき、外に出てきてもらうために、岩戸の前で踊った神。
巫女の元祖のような神様です。後に、天照大神の孫の邇邇芸命(ににぎのみ
こと)が地上に降りてその支配者になる時に付き従いますが、その時に道案
内をしたのが猿田彦神です。そして天宇受売神と猿田彦神はこれが縁になっ
て結婚します。

そして道案内をした神様ということで道中の神、旅の神ということになり、
そこから村外れで旅人を迎えまた送り出す道祖神である、ということになっ
たわけです。

猿田彦神の名前に「猿」があることから、この像には「見ザル・聞かザル・
言わザル」の三猿が彫られることもあります。また二神が仲が良くて夫婦和
合の神だということから陰陽石や張り型などが祭られていることもあります。

さて、ここで庚申というのがあります。これは毎日に十干(甲乙丙丁戊己庚
辛壬癸)と十二支(子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥)を割り当てていって60日
に一度やってくる日です。

この時、この十干と十二支は木火土金水の五行にも対応しており、庚申の日
というのは、十干の「庚」も十二支の「申」も金行に属するため、その作用
で刀傷沙汰が起きやすいとされました。また、この日に子供を作ると泥棒に
なるという俗説も出てきます。

そのため、この日はみんなで集まって男も女も徹夜で飲み明かそう、という
風習が古くより行われていました。これを庚申待ちといいます(のちに冷泉
天皇の女御・藤原超子が庚申待ちで急死したことから、女性は免除になって
男ばかり集まって飲むようになった)。

この時「さる」の日だからということで、猿田彦神が祭ってある道祖神の所
にみんなが集まったのです。

この庚申待ちにはその後道教的な説明がなされるようになります。

それは人間の体内には三尸の虫というのが住んでいて、庚申の日に天に上り
神様に、その人間が行った悪事を告げるのだというのです。しかしその晩ず
っと起きていると虫は体外に出られないため、報告に行けず神様から罰を受
けずに済むというものです。

さて、ここでやっと青面金剛の出番です。陀羅尼集経に「青面金剛咒法」と
いうものが書かれており、これが「伝尸病」を取り除く秘法とされています。

ここで「伝尸」というのが上記の「三尸」と似ている(?)ため、庚申待ち
をするところに、青面金剛が祭られるようになりました。つまり青面金剛に
祈って、神様に悪事を告げ口するような邪魔な虫は取り除いてしまおう、と
いうわけです。

そういったことで、天宇受売・猿田彦・三猿・道祖神・庚申・青面金剛、と
いったものが結びついているわけです。



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