蔵王権現

 昔、役行者(えんのぎょうじゃ)が大峯山中で地上で苦しむ人達を救う神を
 顕現するため、一心に経を唱えていました。すると最初弁財天が現れました
 が、役行者はこれは破邪の神としては優しすぎると考え、もっと強い神が欲
 しいと更に祈りました。(この弁財天が天河弁財天です)

 次に現れたのは地蔵菩薩でした。地蔵は力の強い菩薩ですが、基本的には慈
 悲の仏なので、役行者はもっと荒々しい仏が欲しいと祈りました。すると、
 突然凄まじい雷とともに、憤怒の形相の仏が炎の中から現れました。これが
 蔵王権現です。(別説では最初が釈迦如来、次が弥勒菩薩、最後が蔵王権現
 であったとします。)

 蔵王権現はこのような経緯もあって修験道の人々に厚く信奉され、日本各地
 の霊山に蔵王権現が祀られています。スキー場やお釜で有名な山形宮城県境
 の蔵王連峰もそのひとつで、主峰熊野岳の頂上に蔵王権現を祀り、地蔵山・
 三宝荒神山には、各々の名の通りの仏も祀られています。

 蔵王権現の出処については、明王系の仏を原型にしているのではないかとか、
 胎蔵曼陀羅・虚空蔵院の百八臂金剛蔵王菩薩ではないか、といった説がある
 ようですが不明確です。また神道系では少彦名命に結び付けています。



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