up  真言宗

弘法大師空海

仏教にさほど詳しくない人でも、日本で弘法大師を知らない人はまずいないと言ってよいでしょう。

宝亀5年(774)四国の讃岐に生まれました(現在善通寺のある所)。京都に上り初め大学に入って儒教を学びますが、それに飽きたらず、将来の地位を棒に振って山岳修行者の群に身を投じ、厳しい修行を重ねました。空海とは自らの心が空の如く、海の如く、自然と一体化するという修行によって得られた境地を表現したものです。

31歳の時私費留学生として遣唐使の一員になります。偶然にもこの一行の中には後に良きライバルとなる最澄がいましたが、この時はお互いに交流はありませんでした。中国では梵字などの勉強をした上で、中国密教の最高峰である青龍寺の恵果和尚を訪ね、恵果から密教の奥義を全て伝授されました。

帰国後、太宰府の観世音寺で資料を整理、やがて嵯峨天皇の命により上京して即身成仏の秘法を見せ、その信を得ます。その後嵯峨天皇の別荘にはしばしば出入りし、三筆の一人にも数えられます。

天皇からは京都の東寺を任せられるとともに、高野山に修行道場を開拓。金剛峯寺を建てました。

また空海は中国で学んできた土木技術により治水工事の指揮をしたり、あるいは学校を作るなど社会事業の面でも多くの功績を残しています。彼は万能の天才でもありました。

両部曼陀羅

密教には基本的に大日経系のものと金剛頂経系のものがあります。恵果和尚はこの両方の系統を極めた類希な人物でしたが、それに学んだ空海も両方の系統の密教を受け継ぎました。

密教の教えを図式化したものが曼陀羅(まんだら)です。大日経系の曼陀羅が胎蔵曼陀羅、金剛頂経系の曼陀羅が金剛界曼陀羅です。この2つの曼陀羅をあわせて両部曼陀羅と呼び、真言宗ではしばしば両者を並べて掛けておいたりします。

密教の仏たち

初期の仏教では仏というのは釈迦ただ一人でしたが、密教においては多数の仏、そして仏になる途中の者、そして守護者たちまで出てきます。

まず、既に仏になっている者は如来といいます。密教では中核に宇宙の根源仏である大日如来を置きます。そのほか、西方浄土の主宰者である阿弥陀如来、また曼陀羅に出てくるいくつもの如来たちがいます。

菩薩というのは、仏になる修行中の者です。これには観音菩薩、普賢菩薩、文殊菩薩、勢至菩薩、地蔵菩薩、虚空蔵菩薩、弥勒菩薩、などがあります。

明王というのは、穏やかに言っても仏法に従わない者を厳しい表情で教化する者です。不動明王、愛染明王、孔雀明王、などがあります。

天というのは一般に元々ヒンズー教の神で、仏法の守護者となった者です。毘沙門天、弁財天、吉祥天、大黒天、閻魔天、韋駄天、などがあります。

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